2010年1月23日土曜日

津端修一さんに会いに行ってきました

先日のブログに書いたとおり津端修一さんのお宅を訪ねました。


津端さんは日本住宅公団(現UR都市機構)で
愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの計画に関われた方で、
計画終了後もまちの行く末を見守る“村長さん”として現在もお住まいです。



緑に囲まれたお宅に到着すると外で出迎えていただきました。
もしかしてずっと待ってくれていたのでしょうか。
あいさつもそこそこにハーブティーとお菓子でもてなしていただきました。





インタビューがはじまると計画当時に作成した地図を示しながら、
高蔵寺ニュータウンでどのようなことをしようとしていたのか
熱弁をふるい始める津端さん。



津端さんの高蔵寺ニュータウンとのお付き合いは完成後も続きます。
それは造成工事で破壊した自然を自ら戻そうと思ったからだそうです。
そこでご自宅に木を植えることはもちろん、
地元の小学生とともに禿山となった高森山を再生した「ドングリ作戦」などを
公団ではなく個人としての立場で引っ張ってきました。



ひととおりインタビューが終わることを見計らって
奥様がお食事をふるまってくれました。



いままでお客さんに振舞われたお食事をすべて記録しています。
それは次回いらしたときに同じものをお出ししないように、
とのこと。素晴らしい心遣い。



お野菜はすべて自宅の畑で採れたものだそうです。
お食事後、その畑を案内していただきました。
育てている野菜、果物は120種!
この広さで二人分の野菜は十分まかなえるそうです。



保存のための加工もご自分でされます。
干し大根からベーコンの作成まで。
下の写真が津端さん自作のベーコン釜です。




そして最後にきつくもありがたいお言葉をいただきました。
「どういう暮らしをすべきか。いいくらしとはどういうものか
最近の都市計画家や建築家は考えていない。技術ばかりではなく
そこのところをきちんと考えて仕事をしなさい」と。



帰り際にはいろいろお土産をいただきました。
津端さんのことが載った雑誌やハブ茶と綿の種など。
「こんな風に誰かにものをあげることが出来ることって
素敵なことですね」と奥様に申し上げると
「与えると豊かになるのよ」とのこと。
お二人を見ているとこれは理想ではなく本当のことなのだと実感。
心が洗われるようなひと時をすごすことが出来ました。



…そして昨日、津端さんからお手紙が届きました。
うわー、こちらからお礼状を出さないといけないところなのに恐縮です。
津端さんのような生き方をしてみたいと人生観がちょっと変わってきましたよ。
これからのニュー吉永にご期待ください。まずはハブ茶を育てよう。





※このブログを見て津端さんの連絡先を教えて欲しいというご連絡を度々いただきますが、
当方一切お答えいたしかねますのでご了承ください。